看護師がすんなりと辞めさせてもらえる事は少ない
常に人手不足の看護師業界。
退職を決意して希望を出しても、簡単には受理をしてくれないのが現実ですよね…
確実に看護部長・師長・プリセプターからの引き止めを受けることになります。
看護師の管理職は引き止めのプロです。
上手に回避しないと、退職時期を引き伸ばされたり、職場での人間関係を悪化させることにも繋がりかねません。

筆者は引き止めを受けて、退職時期を3ヶ月→6ヶ月に引き伸ばされた経験があります
円満かつスムーズに退職するには、まず退職理由に納得してもらう必要があります。
そのためには「引き止められにくい退職理由」を押さえておくことが大切です。
そこで、本記事では以下の内容を解説していきます。
本記事内で解説している事
・退職交渉時の注意点
・引き止めを受けにくい退職理由
・退職理由に嘘を使ってもいいのか解説
この記事を読むことによって以下のメリットが得られます。
本記事を読むメリット
・退職時の摩擦を軽減できる
・退職日まで居心地よく仕事ができる
・退職に関連した人間関係のトラブルを回避できる
➡︎結果:円満退職が出来る
退職の交渉は事前に転職先を見つけておくとスムーズに話が進みやすくなります。
スムーズに転職活動を進めたい人は、求人数業界トップで上場企業運営の『看護のお仕事』への登録がオススメです。
転職サイトを徹底比較をした記事もあります。ぜひご覧ください。
→【徹底比較】あなたにあった看護師転職サイトを紹介!大手6社分析してみた!

本記事では、退職理由に合わせた具体的な例文も掲載しています。
気に入った例文があれば、ぜひご活用ください!
退職を交渉する時の注意点
退職理由を伝える前に、必ず抑えて欲しい注意点があります。
注意点を意識していないと退職時に人間関係が拗れたり、交渉自体がうまくいかなくなる可能性があります。
1感情的にならない
2ネガティブな理由はなるべく使わない
3極力、嘘はつかない
1感情的にならない
交渉の際にネガティブな感情が入ってしまうと、退職の理由が相手に伝わりにくくなります。
せっかく用意していた退職理由も、相手に理解してもらえず、上手に誤魔化されてしまう可能性もあります。
退職交渉の際には、反論のできないような事実を、簡潔に伝えるのが良いです。

退職の動機は明確にしておきましょう。
2職場や人間関係の不満など、ネガティブな理由はなるべく使わない
①職場への批判は対人関係を悪化させる
パワハラや人間関係、職場の待遇面に関する不満は、職場の同僚の印象を悪化させる恐れがあります。
看護師の世界は意外に狭いので、評判が転職先に伝わってしまうこともしばしば…
円満に退職をするためにも批判的な退職理由は、なるべく前向きな理由に言い換えましょう。

言いたいことを言えないのは悔しいですが、、
円満退職を迎えるためにも、ここはグッと堪えましょう。
②引き止められやすくなる
人間関係や、パワハラ、残業や夜勤の多さに対する不満は、引き止められやすい転職理由と言えます。
なぜなら、改善策を提示しやすいためです。
・対人関係の問題は部署移動で解決
・パワハラは職場内で話し合いの場を設けて解決
・勤務体制に対する不満は、勤務調整を行うことで解決…など
そして大体の場合、改善策は実施されても一時的な効果で終わってしまいます。
穏便に退職をしたいのであれば、職場都合にするのではなく自己都合に言い換えることをオススメします。

退職理由に人間関係の悪さを持ち出すと…
・原因になった人を特定されそうになる
・部署移動を勧められる
・勝手に人事異動させられる
・面談で解決をしようとしてくる
という、悲惨な状況になりかねません。

目的が「職場での対応改善」であるのであれば、日頃の不満を伝えるメリットはあります。
でも退職理由には使わない方がいいでしょうね。
3極力、嘘はつかない
嘘の理由で退職交渉を行い、万が一バレた場合。
以下のリスクがあります。
・退職前にバレて残りの期間居心地が悪くなる
・退職交渉が難しくなる
・転職先にバレた際に、信用を失うことになる
このような状態を避けるためにも極力嘘は推奨しません
しかし、体調のことや家庭の事情など、繊細な理由で退職する方もいますよね。
正直に退職理由を伝えたくない場合には『新しい分野に挑戦するため(いずれ別の職場に転職することになるのだから、実質嘘ではない)』と説明すると、余計な詮索を防ぐことができます。
他にも『一身上の都合で』と押し通すのも有効でしょう。

退職交渉の時は上記の3つを守ることが出来れば、比較的平和に話し合いを行うことができるはずです。
引き止められにくい転職理由8選を解説!
①未経験の分野への挑戦
②体調不良
③妊娠・出産に対する不安
④育児との両立が困難
⑤看護師以外の職へ挑戦
⑥引越し
⑦親の介護
⑧スキルアップのため
①他分野に挑戦するため
『新しい分野への挑戦』などのポジティブな理由は、引き止めを受けにくいです。
退職時期の交渉や数回の引き止めには合うでしょうが、最終的には転職を応援してくれるでしょう。
ただし、この退職理由を使うときには、動機を明確にしておく必要があります。
今いる病院や職場で同様の看護業務が行える場合「部署移動で経験してみたらどうかな?」と引き止めを受けるリスクがたかまるからです。
挑戦する専門分野は、ある程度明確にしておきましょう。以下のような例が挙げられます。
病院→訪問看護、在宅クリニック
施設→超急性期など

筆者は急性期病院→訪問看護へ挑戦したいという理由を軸に退職を交渉をしました。
最初は引き止めに会いましたが『なぜ今その分野に転職をしたいのか?』をキッパリ説明した事で、最終的には円満退職する事ができました。
また「具体的にいつまでに辞めたいの?」と聞かれたときのために、先んじて内定を獲得しておくと、退職交渉→退職日の決定までの流れがスムーズになります。
転職サイトの比較記事はこちら→【徹底比較】あなたにあった看護師転職サイトを紹介!大手6社分析してみた!
②体調不良
体調不良はやむを得ない事情であることから、理解を得やすい退職理由です。
特に職場が体調不良の原因となっている場合には、上司も強く引き止める事はできません。
仮に上司から引き止めを受けるとしたら、以下のような言葉でしょう。
師長「苦しかったね。話してくれてありがとう。部署の移動や勤務の工夫で、〇〇さんの負担が軽くなるようにするからさ。もう少し頑張ってみない?」
看護部長「頑張りすぎよ…。一度診断書を出してもらって、ゆっくりお休みしてみない?その後で考えるのも遅くないよ?今やめてすぐに働くのも大変でしょ?」

上の文言は、実際に私が上司からかけられた言葉です
これらの申し出を断るのには、勇気が必要ですよね。
心の底から体調を心配し、改善策を提示してくれる場合もあります。
しかし一刻も早く退職をしたいのであれば配慮に感謝の言葉を述べつつ、「同僚や患者さんに迷惑をかけたくない」と断ると良いでしょう。
③妊娠・出産
妊娠・出産はやむを得ない事情のため、引き止めを受けにくい退職理由の一つです。
実際に統計でも妊娠・出産をきっかけに退職を申し出る人は非常に多く、多くの看護師が不安を抱えている事がわかります。※実際厚生労働省が発表している、「看護師の退職理由」でも妊娠と出産はダントツトップ
妊娠・出産を理由に退職される方では、以下の内容を退職理由にされる方が多いです。
・家庭との両立が困難になった
・今後の体調管理への不安がある
・体調を心配した家族からの反対

妊娠・出産を取り巻く悩みは様々、、
妊娠中の不安に焦点を絞った例文を作成してみました
時短やパートで勤務を続けてもらいたい、と引き止められるかも知れません。
提案内容に納得がいけば、受け入れても良いでしょう。
そうでないのであれば「患者さんや同僚に迷惑をかけてしまうのが申し訳ない」「家族と相談を重ねて決めた事なので」と断るのがオススメです。
④育児に専念したい
育児を理由に退職される方も多くいらっしゃいます。
育児を理由にした退職理由は、家庭の問題であるため、引き止めにを受けにくいです。
育児を理由とした退職理由としては以下のものが挙げられると思います。
・もっと子供と一緒にいてあげたい
・夜勤や遅出など家族に寂しい思いをさせたくない
・自分の意思で家庭にもっと時間をかけたいと思った
文章に起こすと以下のような内容になります。
⑤看護師以外の職へ挑戦
意外に多いのが、看護師→他業界への転職です。
看護師以外の職業に憧れを抱く人は意外に多く、転職する人も少なからずいます。

昔から憧れている業態に、挑戦をしてみたい
看護以外の分野への転職という事で理解を得るために多少の時間は必要でしょう。
ただ自分の夢に挑戦するという前向きな転職理由ですので、時間をかけて熱意を伝えれば理解も得られるはずです。
⑥引越し
物理的に職場から距離が離れてしまうのであれば、引き止めようがありません。
「家庭の都合で実家に近いところに家を借りる必要ができた」
「婚約者の転勤に合わせて、離れたところで同棲を開始することになった」
などの理由が具体例として挙げられます。
⑦親の介護
親の介護も、引き止めを受けにくい理由です。
職場が家庭の事情に踏み込む事はできません。
時短やパートへ勤務形態を変えて、働き続けることができないか、と交渉が入る可能性は高いです。
しかし、譲れない思いがある場合には、それを伝える事で理解を得ることができるはずです。
⑧スキルアップのため
スキルアップなどの目的とした退職理由も有効です。
具体的な退職理由としては認定看護師、専門看護師、大学進学、院への進学などを挙げられます。しかし認定や専門の取得は、病院が費用負担をしてくれる場合もあります。また大学・大学院進学も、時短やパートへの変更でつづけるよう提案される可能性も非常に高いです。
条件に納得できれば良いですが、そうでは無い場合、交渉する必要があります。
一身上の都合で…と押し切るのもアリ
当てはまるものが無い場合には「一身上の都合で」で押し通すという力技もあります。
・人間関係に問題がある場合
・ハラスメントの被害を受けている場合
・体調不良が理由だが説明したく無い場合。
・仕事量に問題がある場合。
などを退職理由とした場合は、退職日まで働きにくくなる可能性があるためです。
多くを語りたく無い場合には「一身上の都合で」という言葉は非常に便利と言えます。
まとめ
退職の際は自分を守りながらも、きちんと上司に納得してもらうことが重要です。
今回の記事で少しでも退職に関するストレスが緩和されれば嬉しいです。
また、退職の交渉を始める際は、事前に転職先を見つけておくとスムーズに話が進みやすくなります。スムーズに転職活動を進めたい人は、求人数業界トップで上場企業運営の『看護のお仕事』への登録がオススメです。
他にも転職サイトを徹底比較をした記事もあります。ぜひご覧ください。